「犬が好きだぁ」「好きすぎて困るーーー!」というアナタ。もしかしたらその犬好き、遺伝子に関連しているのかもしれませんよ。 スウェーデンの研究者は、35,035ペアの双子のデータを分析し、犬の飼育かかる遺伝因子の影響は、女性について57%、男性については51%だと推計しました。 論文はScientific Reportsに掲載されました。 「ウチは代々犬好きで、犬好きの血が受け継がれているのだ」なんて言われると、大げさだなぁと思っちゃいますよね。いやでもしかしこの表現、大外れではないのかもしれないのです。 スウェーデンの研究者たちは、1926年から1996年の間に生まれた35,035ペアの双子(一卵性および二卵性)のデータベースを使用し、人が犬を所有するうえでの遺伝の影響について調査しました。 医学や心理学・行動科学の研究方法に「ふたご研究(ツインリサーチ)」があります。人の能力やパーソナリティなど心理的・行動的形質におよぼす遺伝の影響を知るために使われるものです。 病気のかかりやすさ、能力、性格などは、遺伝因子と環境因子によって決まります。しかし一般の人は各人が遺伝因子も環境因子も異なるため、いくら多くの人を対象に調査分析をしてもどちらの要因が影響しているのかはわかりません。一方、対象を一卵性双生児に絞った場合に生育過程で異なる特性が出てきたのなら、(遺伝子が同じ二人を比較することになるので)環境因子が影響していることがわかります。 一卵性双生児と二卵性双生児の類似性を比較することにより、影響の程度を知ることもできます。一卵性は遺伝子を100%共有する一方、二卵性は50%しか共有していません。しかし生育環境は基本的に等しいため、多くの双子のデータについて類似性を比較して一卵性の方が二卵性を上回っているときは、遺伝の影響とその寄与率が推定できるというわけです。 サイエンティフィックレポートの調査によると、一卵性の女性の双子の片方が犬を飼っていた場合、彼女の姉妹も犬を飼う可能性が40%ありました。一方、二卵性の女性の双子における確率は25%でした。 一卵性の男性の双子の場合、29%について双方が犬を飼っており、二卵性では18%にとどまりました。
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